医院名:みくるべ病院 住所:〒259-1335 神奈川県秦野市三廻部948 
電話番号:0463-88-0266

依存症治療について

0463-88-0266
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当院はアルコール・薬物依存症の方を積極的に受け入れている神奈川県内では数少ない病院です。外来のみでもプログラムに参加できますので、お困りのご本人、ご家族、関係者の方は下記番号までご連絡下さい。

地域連携室直通:0463-87-3550

アルコール依存症と治療

アルコール依存症と治療アルコール依存症は、飲酒生活を続けるうち、人間が生物として生存するための原始的な脳のシステム(報酬系)に、「酒を飲む」という行動が条件反射として組み込まれ、あらゆる刺激で飲酒行動が誘発される、つまり飲酒のコントロールを失う病気です。

例えて言うならばブレーキの壊れた車のようなものです。ひとたびガソリン(アルコール)をいれ、アクセルを踏めば大破するまで走り続けてしまいます。「止めないといけない」と思うほど渇望は強まり、周囲の人間の願いも聞き入れられなくなります。

アルコール依存症は、理性で飲酒をコントロールできなくなる病気なのです。
問題なく楽しく飲酒できればいいのですが、依存症は人間の社会機能や健康を著しく害し、その人から大切なものを一つずつ奪っていきます。数々の致命的な身体疾患の原因にもなり、有意に平均寿命が縮むことも証明されています。

つまり、アルコール依存症はただの酒好きではなく、自らも周囲も苦しめ、結果的には生物学的、社会的な死に至る疾患なのです。

意志が弱い、だらしがないという性格の問題ではなく、医療の介入が必要な病気です。依存症は漫然と入院しただけでは全く治療効果はあがりません。飲酒に伴う問題点や、他者に与えた苦しみ、将来的に起こりうる危機に対しどれだけ真剣に向き合い、考えられるかが運命の分かれ目です。真剣に考え行動を起こした人々はしっかりと回復の道を歩んでいけます。我々の治療は専門的な技法を用い、なるべく拒否感を起こさせずに、その動機付けを促進することだと考えております。
当院では医師、看護師、心理士など専門職が連携し、ミーテイングと学習、条件反射制御法を主軸とし、自助グループの方々にも参加頂くという体系的プログラムを構築しております(詳細は担当医師から説明いたします)。

自分の意志でなんとかしようと苦しんでおられる方、他に相談もできず困っていらっしゃるご家族、周囲の方々、まずは一度当院に相談をしてみて下さい。

意志の力でどうしようもない病気なのであれば、そして大変治癒しづらい病気であればこそ、適切な治療を行い、皆で協力し、知恵を出し合うことが重要ではないでしょうか。

当院の体系的な治療、教育プログラムや情報提供を通じて、共に回復への一歩を踏み出したいと考えております。

副院長(精神保健指定医・日本精神神経学会専門医)
岡﨑 有恆

みくるべ病院家族会

4月の家族会の発足から半年以上が経過し、みくるべ病院家族会には毎月大勢の参加者が集います。11月の家族会では、家族、自助グループ、退院者合わせ23名の参加がありました。
前半は、現在当院が行っている依存症プログラムの流れを説明し、依存症がいかに重篤な疾患かを伝えました。そして後半は家族、当事者、病院スタッフが入り混じってのグループワークを行い、依存症についての意見交換をしたり、辛さを共有する時間を設けました。これには看護師、PSWなども参加し、総勢で40名ほどの大きな会となりました。
本来家族会は家族のみの参加を主体としていますが、当院では当事者、つまりは依存症者本人にも参加をしてもらい、「なぜやめられなかったのか」「どうやって断酒したのか」という体験談を聞き、さらにそれを話し合うことで、本人と家族が回復するきっかけ作りをしています。また今回からは家族会が終了したあとも15分~20分部屋を開放し、個別の相談や、家族同士が情報交換をできる時間を設けています。

依存症治療にはなぜ家族会が必要なのか

依存症プログラムリーダー 山木克昭入院中にいくら本人が正しい知識を得たとしても、家族や周りの人達が間違った対応をしてしまえば、それが再飲酒のきっかけになる場合があります。このように家族が依存症を誤解していることは決して珍しくなく、「ゆっくり飲めば大丈夫だから」とか「毎日じゃなければいいから」と間違った解釈を本人に伝え、それが簡単に再飲酒に繋がるケースが非常に目立ちます。家族会ではそのような依存症に対する認識をを少しずつ正しい方向に向かっていけるよう支援するため、月に1度、原則第4土曜日に開催しています。

平成29年12月 依存症プログラムリーダー 山木克昭

依存症治療

積極的な治療の受け入れ

多くの依存症治療機関は、自発的に治療を希望する患者さんのみを対象としています。しかし、それでは病識のない本当に困っている重症の依存症者やその家族を救うことができません。そのため、病識がなく、酒や薬がどうしてもやめられない患者さんをできるだけ多く、まず病院に繋げることを優先しました。また依存症者は、病識がなく、さらには慢性・進行性の病気のため、本人の意思を尊重し過ぎると、病状、家族関係、経済的な負担などが限界を超えることも珍しくありません。そのため本人の意思にそぐわない場合でも治療を開始することで、酒や薬をやめるチャンスを広げて行こうと考えています。

治療をやりきること

治療をやりきることアルコール依存症者は再発のリスクが非常に高い病気ですが、最後まで入院治療をやり切り、退院後に自助グループに参加し続けることで、断酒率を大きく高めることができます。逆に言えば、途中で治療を中断すると自助グループには通わず、すぐに再飲酒へと繋がります。そのため当院では全員が治療を最後までやり切れるようプログラムを工夫しています。なお、みくるべ病院家族会では、家族の他にも退院者や自助グループの方にも参加をお願いしています。今後ともお互いの回復のため、参加をして頂ければ幸いです。

集団治療の重要性

当院の依存症治療は集団治療を重要に考えています。強迫的な飲酒欲求と戦わなければならないアルコール依存症は、1人の力ではどうにもなりませんが、当事者同士が酒害/薬害体験を話し合うことでお互いが少しずつ回復をしていきます。そのため入院者が公平で一貫した集団性を保てるため、依存症病棟では一定のルールを設けています。これにより、規則正しい生活を取り戻しながら治療関係を築いていきます。